2013/06/04

目覚めのために何もしない


(アジャシャンティのサットサンより)

まず少しだけ瞑想について話をしましょう。



私がスピリチュアルの師になってから

すぐに気付いたのは

瞑想について誤解をしている人がとても多い

ということでした。






みなさんは様々な場で瞑想を行っているでしょうが




なぜ瞑想をするのか

スピリチュアリティーに役立たせるためには

どのように瞑想をすればいいのかについて

根本的な誤解をしたまま行っている人が多いようです。









瞑想の意義とは

一般的には

スピリチュアリティーの意義と同じで

「自分を手放す」

これが基本です。





自分を手放すと 本当の自分に気付くなんて

逆説的ですね。






本当の自分に気付くためには

「私」を手放さなければなりません。



瞑想の本質は

「自分を手放す」

「全てをあるがままにしておく」



言い換えると



「何もしない」ということです。








瞑想中に

いろんな思考や感情が湧き起こったとき

「この思考や感情をどうしようハテ

などと疑問が浮かびますよね。







答えはシンプル。

「何もしない」

それが答えです。








どんな考えが浮かんでも

どんな感情が湧いてきても

何もしないのです。

まったく何もしないでください。







ずいぶん簡単なことのように思えるでしょうね。






しかし

「私」というエゴはいつも

何かを「しよう、しよう」とするものですから

瞑想中のわずかな時間でも

まったく何もしないでいることは

「私」から離れていることになるのです。







「何もしない」ことをイメージするだけではなく

実際に何もしないでいるとき





つまり

静かにじっと座ってpo*

どんな思考や感情が湧いても

どんな体験が起こっても

まったく何もしないでいるとき




それは



いつも何かをしようとしている「私」に

断食をさせているような感じなのです。

ちょっとしたエゴ断食ですね笑






これは

偽りの「私」を超越した体験をするための

シンプルで分かりやすい方法なんですよ。








瞑想とは

努力して何かをすることではありません。






今後みなさんが瞑想している最中に

いろんな思考や感情が出てきたり

あるいは

圧倒されるような神秘体験が起こったりして

「どうしよう?」とふと考えたとき





どんな場合でも 答えはいつも

「何もしない」です。








そのように

自分の内側で起こることに

実際に何も反応しないでいると




何もすることがなくなった偽りの「私」は

消えていきます消える




偽りの「私」は

何かをしていないと存続できないのですから。


次から次へと

何かに注意を向けたり

何かを意図していないと

「私」は存在できないのですよ。






何もしないことです。

最初に言ったように

「全てをあるがままにしておく」

という言い方もできますね。





「全てをあるがままにしておく」を極めた状態が

「何もしない」ということではないでしょうか。

似たようなことに聞こえますが

「何もしない」のほうが

より的を得た表現でしょう。

エゴの立ち入る隙間が無いですからね。








瞑想中 本当に 完全に

何もしない状態でいると





ものすごく鮮やかな

目覚めた意識が

自然と そこにあるのです。







偽りの「私」から完全に離れていると

そこには

まばゆいほど鮮やかな

目覚めの感覚があります。








何もしないというのは

とても簡単なことのように聞こえるでしょうが

実際に取り組んでみると

なかなか複雑な道なんですよ。




実際に試してみると

何もしない状態になるためにさえ

常に「私」が

何かをしようとしているのに気付くでしょう。






何にも注意を向けない

何も意識しない

そういう状態を保とうとして

どうしても「私」が

微妙に何かをしているのですこそこそ










「私」が 本当に 何もしないでいると

さえぎるものが 一切なくなり

ありのままの純粋な意識だけが残ります。






「私」というエゴは

本当に何もしないという状態になると

自分が消えてしまうことを恐れてブタ

最初のうちはなかなか安定しないでしょうが






完全に何もしない状態が十分長く続くと

あなたの体験は

非常に鮮やかなものになってきます。







瞑想とは

自分を手放すための

ひとつの方法なのですよ。



それが瞑想の基本だということを理解すれば

瞑想中に何かをしようと意図したりしないはずです。








でも

世の中に溢れているほとんどの瞑想は

「私」に何かをさせてしまっているでしょう?




幸いなことに

そうではない瞑想もほんの少しは存在しますが。






「私」は

何かを達成したり 上達させたり

とにかく何かをすることが

本当に好きなんですよね喜びの舞





「こっちの瞑想テクニックのほうが優れているよちゃこ バイバイ

なんて言ったりして。






しかし

そのようなテクニックを使った瞑想は

「私」というエゴを活発に働かせていることになるので

エゴを超越していくことが難しくなるんですよ。




そして

スピリチュアル・エゴを大きくすることになりますうさ。



「『私』というエゴが単に瞑想名人になる」

という言い方もできますね笑








このことを理解しておくのは大切ですよ。





私たちの社会は

何かをすることに価値を置き

静けさや沈黙にほとんど価値を置いていませんが



静けさや沈黙の価値を理解している人々でさえ

じっと座って 形式的には静かにして

瞑想をしているときでも

内側では何かをし続けていることが多いのです。






「この瞑想テクニックは

 古代から受け継がれた秘技なのだ秘



などと言って。



そんなもの無いんですよ笑






そんな情報をネットで見たり

いろいろ本で読んだりするかもしれませんが

瞑想には

秘密のテクニックなんて無いのです。


そういう情報に

たくさんの人が騙されているのが不思議でなりません。


「これこそ効果テキメン!!」という宣伝につられて

新しいダイエット法や

簡単に億万長者になる方法などに

次々と飛びつくようなものですよ。







そんな瞑想法はすべて

エゴにえさを与えていることになります。



瞑想とは

ありのまま 何もしないことで

エゴにえさを与えないことなんですよ。











本当に 完全に 何もしないでいると

とても自然で

とても鮮やかな光が

現れてきます。






とても自然な感覚で

もともとそこにあった

まっさらな意識に

戻りはじめるのです。






この まっさらな意識は

瞑想中に何かをすることで得られるものではないと

分かってきます。


何かを意図したり

コントロールしたりしても

何も得られないのです。







まっさらな意識に戻りはじめると

あなたのエネルギーや

あなたという感覚も

その中で

ゆったりと寛ぎはじめます。







そして

その まっさらな純粋な意識こそが

本当のあなたなのですよ。








「目覚めるにはどうすればいい?」とか

「こうすればいいはずだ」などと

そんなふうに考えているあなたは

すべて幻想です。

思考することで存在しているあなたは

ただの幻想なのです。








真実は

幻想とはまったく別ものです。




多くのスピリチュアルの教えや宗教さえ

ほとんど幻想の産物なんですよ。


しかし

9割は幻想であっても

幸い残された1割に 素晴らしい真実があるのです。




純粋な意識、

本当の自分という存在、

真実は

私たちが想像などできるものではないのです。








幻想にとらわれていないと

純粋な意識、気付きが

本質に戻ってきます。










あなたは

「どうやって目覚めればいいのだろう?」

「どうすれば本来の自分に戻れるのだろう?」

などと 心配しなくていいのです。







なぜなら

あなたが何かをして目覚めるわけではなく

純粋な意識が自ら本質に戻るのですから。

それが純粋な意識の自然な働きなのですよ。


本当の自分が

自然と目覚めへと向かっているのです。







実際に目覚めが起こるまでは

そのことが分からないでしょう。


それでも

あなたの中のすべてが目覚めへと向かっているのは

確かなことなのですよ。







みなさんは

自力で何とかして目覚めないといけないうーん…

そう思っているのかもしれませんが



「私」がどんなテクニックを使っても

それはエゴの自己満足に過ぎません。






目覚めは努力して得るものではなく

完全に自然な流れなのです。





眠りに落ちる時と同じようなものですよ。

「どうすれば眠れるのだろう?」

などと考えても仕方なくて

自然と眠りに落ちるだけですよね。

必死に眠ろう眠ろうとしていたら

逆に眠れなくなるでしょう。




目覚めのプロセスも同じなんですよ。

目覚めようと努力すればするほど

目覚めから遠ざかってしまう。







スピリチュアルで言う目覚めは

夜ベッドに入って横たわったら眠りに落ちる

それくらい自然な流れで起こるのです。




目覚めを起こすためにどうすればいいのか

何も解き明かしたりする必要はないのですよ。

むしろ 

何も知らないほうがいいのかもしれませんね。

あっという間に眠ってしまう人ほどいい夢を

どうすれば眠れるのかなんて知らないでしょう?








どんな覚醒者であっても

「こうやって目覚めが起きたんですよぴかっ!

なんてハッキリと言えないのは

そういう理由です。




たとえ

何らかの修業やテクニックを取り入れていたとしても

いつも同じような効果があるわけでもなく

実際に何が目覚めに繋がったのかなんて

分からないものなのです。






夜眠るとき

気付かないうちに眠ってしまうのと同じように

スピリチュアルの目覚めも

ほとんどアクシデントのように起きるものなんですよ。










瞑想中は

「私」というエゴに何もさせないこと。

たとえ次から次に邪念が湧いてきても

そのまま 何もしないことです。




完全に何もしないでいると

思考は徐々に 自然に

消えていくでしょう。




さきほど話したように

「私」というエゴを手放すことが

スピリチュアリティーの本質なんですよ。

それがすべてと言えるのです。





手放すとは

「私」というエゴに

何にも注意を向けさせないで

自分自身に意識を戻すこと。

「目覚め」である自分自身に気付くことです。





「目覚め」が自分自身だったことに気付くという

まるで冗談みたいな話なんですね。






目覚めとは

「私は目覚めた」とか

「あの人が目覚めた」とかいうふうに

特定の誰かが目覚めるわけではないんですよ。




目覚めそのものが目覚めに気付く。

意識そのものが目覚めるのです。

「私」が目覚めるというイメージは幻想ですよ。





純粋なありのままの意識は

からっぽです。「無」です。

目覚めは

形や中身があるものではありません。





たとえば

ここにいる皆さんが

私を見たり話を聞いたり何かを感じたりする

あらゆる体験を起こしているのは

目覚めた意識なのです。

目覚めはもともと皆さんにあるのですよ。




あまりにも身近すぎて

あまりにも当たり前すぎる感覚なので

はっきり把握できていないだけなのです片福面と一緒



どこかを探して見つかるものではなく

ただ、あるのです。





目覚めは「無」だと言ったのは

そういう意味です。





「こっちに目覚めがありますよ」

などと言えるものではありません。




あらゆるすべての本質

それが目覚めであり

「無」なのです。

4 件のコメント:

  1. SECRET: 0
    PASS:
    ヤコブというチベット仏教の師も同じことを言ってます。
    素晴らしい記事をありがとうございます。
    これ、またリンクさせてくださいね。

    返信削除
  2. SECRET: 0
    PASS:
    ��空愛ジョイさん
    こんにちは。
    繊細で深い部分に触れた話なので、どんな言葉で表現すればいいか難しかったですが、こんな訳でよろしければもちろんリンクどうぞ。
    ありがとうございます。

    返信削除
  3. 探求者もどき2013/06/04 6:03

    SECRET: 0
    PASS:
    先日、「実感出きない」とコメントしたものですが、
    「実感できない、したい」と言っているのはエゴだったんですね。
    なぜか、凄くすっきりしました。
    ありがとうございました。
    翻訳ありがとうございます。
    日本ではなかなか外国の覚醒者の情報が入りにくいので
    これからも翻訳をよろしくお願いします。

    返信削除
  4. SECRET: 0
    PASS:
    ��探求者もどきさん
    この動画は先週中に少しだけ訳し始めていたので
    続きを昨日訳して仕上げたのですが
    前回いただいたコメントにも対応するような内容になっているのに気付いて
    秘かに嬉しくなっていました^^
    覚醒者たちは
    本来言葉では表せない非二元性の世界を
    言葉という二元性の道具で何とか伝えようとしているので
    私たちの思考を通して解釈すると聞けば聞くほど不可解だったり
    矛盾しているように思えてモヤモヤすることもありますよね。
    でも、それでいいんだと思いますよ。
    論理的に理解しなくても、感じ取って響くものが
    内側にある真実を思い出すアラームになっているように感じます。
    最終的には
    この文章や動画のような言葉で説明されたものにも依存せず
    知識や情報を手放して超越していくことになると思いますが
    それまでは気楽にお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございます!

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