2013/05/30

不安を光に戻していく

昨年のリトリート音声ファイルよりQ&Aの一部を訳しました。






<質問者>

怖いと感じたことはありますか?

怖い体験をしたことがあるかという意味ではなく

何かを考えて心理的に怖いと感じることがあるか

ということをお聞きしたいのですが。






<アジャ>

うーん....

ほとんど無いと思います。



でも

今後もずっと感じないかどうかは

何とも言えませんよ。



これから何が起こって

その時どんなふうに感じるのか


いまここ以外のことなど

全く予想できないですからね。







<質問者>

仮に自分が

致命的な病気にかかっていると発覚したら

それでも怖くないですか?







<アジャ>

まずハッキリ言っておきましょう。


「実際に自分で体験するまでは

 決して何も知ることはできない」



私が確実に分かっているのは

それだけなんです。





なので

もし致命的な病気だと診断されたら

その時どう感じるか?




それは分かりません。


「きっとこう感じるはずだ」などと

言えることは何もないのです。







しかし

そういう状況を想像してみると

今はどう感じるかという話であれば






この世に遺していく人たちのことが

ちょっと気がかりだという感覚が

ふと生じますが

自分が死ぬこと自体が怖い

という感覚はありませんね。






<質問者>

あなたは

顔の神経に疾患がありますよね。


私はある日突然 自分が

そのような病気になったらどうしようと

想像するのも怖いのです。

もし 朝 目が覚めて突然

顔がひきつっていたらと思うと...








<アジャ>

かなり不快ですよ笑

このような疾患にも

いくつか種類があるのですが

私の場合はウイルスが原因の

非常に厄介な類のものなので



みなさんが想像できないほどの

ものすごく強烈な痛みがあるのです。










<質問者>

痛みはあっても

怖くはないのですか?







<アジャ>

怖いと感じたことはありませんね。

この経験を通して確信したのは




「いまここ以外には

 一瞬たりとも 決して

 意識を向けるべきではない」

ということです。







<質問者>

先のことを考えることは

全くないのですか?







<アジャ>

先のことを考えようとする自分に

たまに気付くこともありますが

そのときはすぐに

考えるのをやめるだけです。







<質問者>

どうやってやめるんですか?








<アジャ>

たとえば

うっかり熱いものを触って火の子

ヤケドをしたことがありますか?





「熱いものに触れると

 痛い思いをするだけで

 何もいいことはないのだ」





そんなふうに全身で覚えれば

もう熱いものに触れようとしないでしょう?

それと同じことですよ。





<質問者>

「起こってもいないことを思い悩んでも

 何もいいことはない」


それは分かっているのですが

考えるのをやめられないのです。






<アジャ>

やっと質問の核心に迫りましたね笑





私は顔の神経を患ってから一時期

決して「いま」以外に意識を向けないように

非常に気を張っていました。




いま以外に意識を向けたら

現実ではなくイメージによって

ひどく痛めつけられるのだと

分かっていましたからね。






あなたの言っていることは分かりますよ。

痛い思いをすると分かっているのに

考え続けてしまうんですね。





<質問者>


まるで「考えなければならない」という

義務感のようにも感じるのです。

でも考えると怖くなる。

そして怖いという思いを抑えようとすると

ますます怖くなる。


こんな気持ちの狭間で

行き詰まってしまうのです。





<アジャ>

何をそんなに怖いと感じるのですか?




<質問者>

病気になることや

苦しむことや

死ぬこと....






<アジャ>

苦しむことと死ぬことは

別のことですよね。






あなたが何を恐れているのか

しっかり把握したいのです。





未来に体験するかもしれない苦しみを

恐れているのか




それとも

未来が無くなること

つまり死ぬことを恐れているのか

どちらですか?





<質問者>

よく分かりません。

ごちゃ混ぜになった感じです。


消えて無くなりたいという思いもあれば

死にたくないという思いもあって

身動きが取れなくなっているのです。






<アジャ>

そのようですね。




<質問者>

どうしようもないのでしょうか。





<アジャ>

どうしようもありませんね。




「身動きが取れない」

「どうしようもない」




その状況から逃げようとしないで

しっかりと受け入れることです。






もちろん

何か身体的な症状があるのなら

できる限りのことをやって

体をいたわるといいのですよ。

私だってそうしていました。







<質問者>

今のところ

特に病気にかかっているわけではないのですが

私は昔からとても心配性で

恐怖や不安にかられやすいのです。








<アジャ>

私たちはみんな

「本当の自分に目覚めることよりも

 もっと重要な問題があるのだ」と

思い込もうとする傾向があります。





「こんな心配や

 あんな悩みがあるのだから

 本当の自分に目覚めるヒマなんて無い」





そんなふうに

みんなそれぞれ固有の問題を創り上げて

本当の自分に向き合うことから

目をそらすのです。







あなたの場合は

「とても心配性で

 恐怖や不安にかられやすい」

というイメージですね。




そういう問題を創り上げて

意識をそらしているのです。





別にあなたがおかしいのではなく

よくあることなんですよ。


あなたがそういう問題に囚われるのも

理由があってのことですしね。









2つアドバイスがあります。


1つは

その問題の核心は何なのか

それを探ること。





「怖いと感じる

 この思いの正体は何なんだろう?

 怖いと言っている『私』とは何なんだろう?」







もう1つは

逃げるのをやめて

その恐怖に向き合うことです。

逃げるのをやめるだけでいいのですよ。






恐怖や不安には

ある特徴があるのです。



逃げようとすると

どんどん追いかけてくるゴースト


そうでしょう?


不安や恐怖を取り除こうとすればするほど

ますます感じるのです。







逃げようとするのは

本能的な反応でもあるんですけどね。


危険を避けようとする反応と

同じような感じです。





<質問者>

そうなのです。

逃げずに向き合うのが

私にはとても難しいのです。






<アジャ>

そうでしょう。

でも逃げようとすると

もっと怖くなるでしょう?







<質問者>

ええ、でも おかしなことに

恐怖や不安を感じていないときは

自分からつかまえに行ってしまうのです。

恐怖や不安を感じていないと

何だか落ち着かないようで。





<アジャ>

依存症のようになっているんですね。




<質問者>

その通りですね。





<アジャ>

それが

あなたの自己イメージなんでしょう?






<質問者>

はい、確かにそれが私の

アイデンティティーになっていますね。







<アジャ>

そうですね。




「とても心配性で

 恐怖や不安にかられやすい

 それが私という人間」

というアイデンティティー。







アイデンティティーというのは

イメージや観念だけではなく

エネルギー的にも創り上げているのですよ。






あなたの場合は

恐怖や不安を感じているときのエネルギー

そのエネルギーが

「これが私」という

アイデンティティーになっているのです。



ミジメだけど親しみがあるんですね笑







心配だしょぼにゃん

怖いガクガク

悲しい(=´;ω;`=)

イライラするangry*




人によってそれぞれですが

このようなエネルギーが

「これが私」という

自己イメージの基盤になっていて





慣れ親しんだそのエネルギーに

心地よさを感じるわけです。





<質問者>

昨日タブーについての話がありましたよね。

この会話のこと)




あなたの話を聞いたり

このような場にいるときは

「何も心配しなくていいのだ」と

安心できるのですが






一人になったとき

特に日常生活に戻ると

周りの人たちや地域社会が

いろんな出来事に対して否定的な見方をしているので

安心感を保つのが難しくなるのです。





<アジャ>

それはそうでしょう。

よくあることですよ。




<質問者>

周りと一緒になっていろいろ心配しないと

孤立してしまうんじゃないか

という不安もあると思います。





<アジャ>

もちろん

それもよくあることですよ。






孤立することを恐れて周りに同調する。






それが

真実から離れていく

大きな原因でもありますからね。







でも

たとえ表面的には孤立しても

周りの観念と同調しないでいることが

結局は調和につながるんですよ。








おもしろいことに




怖いと思い込んでいるものから

逃げるのをやめて

立ち止まって向き合ってみると

実は全く怖くなかった○


そう分かることもあります。







「孤立したくない」

そう思っても

立ち止まってみてください。






試しに

孤立を体験してみればいいのです。








「孤立」に対する感覚も 2種類あるんですよ。






1つは

孤立したくないという思い。


この思いを持っているときは

孤立=寂しい

という解釈をして

寂しさをイメージしているのです泣かないもん








もう1つは

実際に孤立を体験して感じる感覚。






この場合

孤立を実際に味わった途端

ある種の自由を感じるのです。

「ああ、のびのびと呼吸ができる...泡

そんなふうに。




<質問者>

わかりました。

試してみます。






<アジャ>

今の話はあなたにとって

ちょっとした挑戦になりますが






同時に

自分を安心させてあげることも

とても重要なんですよ。







次のようなイメージをすると

分かりやすいでしょう。








あなたが ある建物の中で

部屋のドアを開けて入るとドア




3歳くらいの小さな女の子がうさぎ

一人で部屋の隅っこに

不安そうにうずくまっていました。





そして

あなたが部屋に入ってきたのを見て

おびえています寒い





その女の子を見てあなたは

どんな反応をしますか?





<質問者>

大丈夫だよと

安心させてあげようとします。





<アジャ>

そうですよね。

まず安心させてあげようとするでしょう。


いきなり

「不安とは何か」などと

スピリチュアルの教えを説いたりしないでしょう?笑







誰かが不安がっていたら

まずは

しっかり抱きしめてあげるハート

これが本能なのです。







つまり

不安や恐怖にかられたら

自分の中で

その思いをしっかり抱きしめる。


そういう本能があなたにも

本当はあるのですよ。








さっきの話の女の子は

あなた自身なのです。






でも おかしなことに


私たちは

本能と逆のことをするでしょう?






その女の子に二度と会わないように

あわてて部屋を出て

ドアにカギをかけて鍵

そそくさと立ち去る逃げる



そうでしょう?


笑 笑







でもやがて

そんな自分のアイデンティティーから

完全に目覚めるときがやってきます。








そのために

いま出来ることのひとつは




どんな感情に出会っても

抱きしめることですハグ



その感情に飲み込まれたり

没頭したりするのではないですよ。



ただ抱きしめる。



恐怖も 不安も

よしよしと抱き寄せるのですプレゼント






優しく抱き寄せたら

その感情の質感が変わるのが

感じられるでしょう。





そのとき ようやく

本当にその感情と

向き合っていることになるのです。





「いまこうして抱きしめている

 『私』というものは
 
 いったい何なんだろう?」と感じて




受け入れることです。







あなたは何も悪くないんですよ。

いつも不安や恐怖を感じるというのも

珍しいことではありません。


だからといって

ずっとそのアイデンティティーに

縛り付けられていたくはないでしょう?



<質問者>

ええ、それはイヤです。

そして偽りの「私」に

早く消滅して欲しいです。






<アジャ>

そういうのはムリですよ笑

「イヤな体験から早く逃げたいから」

という理由で目覚めようとしても

今までと別の種類の幻想に

また縛り付けられるだけです。


気持ちは分かりますけどね笑




<質問者>

それも分かっているんです。

でも

イヤなことから逃れたいという本能があって

どうしようもないんですよね
笑





<アジャ>

そういう本能があるのは

まったく構わないんですよ。






不快なものから逃れようとする本能は

誰にでもありますからね。

犬や猫もそうだしちゃこ バイバイ

アメーバも笑

細胞だってそうでしょう。










私たちみんなに

悪魔がくっついているんですよデビル



その悪魔は毎晩

あなたの隣で寝ているのです笑




そして

あなたが悪魔から逃げようとする

その思いが

悪魔のエネルギー源になるのです。





「イヤだイヤだ!! あっちへ行けイーニーズ!(いや)



そんなエネルギーを出せば出すほど

悪魔はますます元気になるんですよ元気モリモリ








そして私たちはある日

スピリチュアルの教えに出会うと





「やった、新しい逃げ道を見つけた!!

 『超越』とか『目覚め』というやつだau



なんて思うのですね笑







それがダメというわけではないんですよ。

最初そういう思いがキッカケになって

真実の道を歩み始めるというプロセスは

王道ですからね王冠







でも

悪魔から逃げたり

あるいは超越することさえも

究極的には

悪魔を消滅させることにはならないと

ある時点で気付かなくてはなりません。







それは

悪魔から目を背けて

見ないようにしているだけなのですよかお







悪魔をじっと見つめることです。





何となくチラチラ見るのではなく

真正面からしっかり向き合ってセキセイインコルチノー(驚き)

じっくり見つめるのですよ。








そうしたときに初めて

悪魔は力を失って




それは

あなたの完全性の一部へと

昇華されていくのですキラッ

2013/05/28

うまくいっていないと決めつけないで

(エックハルト・トールのレクチャーより)



<質問の手紙>

私は2008年に大学を卒業して以来

一度も定職に就いたことがなく

仕事を必死に探し続けています。




このような状況で どうすれば

気持ちを穏やかに保つことができるのでしょうか。



どうかアドバイスをお願いします。

そして私に希望を持たせてください。







<エック>

アドバイスはできるかもしれませんが

希望を持たせることはできませんね。







「いつか」「外側で」変化が起こる

なんて期待させるような希望は

持たせてあげられないという意味であって




決して外側に良い変化は起きないのだ

などと言っているわけではありませんよ。




ただし


「いま」「内側に」変化が起こる

ということが先決なのです。





このことを理解していないと

あなたはいつまでもずっと

外側で起こる出来事に依存して

振り回されることになりますよ。







ところで

今のあなたには少なくとも

生きるために必要な食べ物はあって

住む家もあるんですね。






私たちは

外側で起こる出来事に

特定の意味付けをして

一喜一憂するように

条件付けされているところがあります。





今のあなたは自分の状況を見て



「不運だアセ

「うまくいっていないブタ


などというイメージを持っているのでしょう。






そして

「うまくいっていない」

というイメージが大きくなるにつれて

否定的な感情も増しているのでしょうね。






特定の状況に対して

特定の解釈やイメージをくっつける






このような条件付けは

社会で生活している中で

自然と刷り込まれるものですが





そんな条件付けに囚われずにいれば

今のあなたの状況は






読みたい本を読んだり読書中

興味のあることを深く学んだり

瞑想したり

ボランティア活動に参加したりなどエンジェルラブ




好きなことをするチャンスですよね。






仕事に就いていない間も

楽しく過ごすことは出来るはずですよ。



会社に魂を売る必要もないですしね笑







頭で解釈しなければ

今のあなたの生活は

ゆったりとした心地良いものでしょう~





今の状況を

「うまくいっていない」と決めつけたり

抵抗するのをやめれば

とても充実した毎日に

変わるかもしれませんよ。







斬新なアイデアがひらめいたり

突然サクッと就職できたり

または

就職ではなく別の方法で

何かクリエイティブなことを

思い付くかもしれませんうさぎ







最近は特に

いろんな可能性があるでしょう?





ウェブサイトを創ることもできるし

YouTubeに何か投稿することもできるYouTube





そしたら大勢の人が見にきて

いきなり有名になったり笑






可能性は無限ですよね。





でもあなたが今の状況を

「うまくいっていない」と

決めつけて 抵抗していると

可能性は限られてしまいます。


それが条件付けというものですよ。




条件付けを外せば

今のあなたは「自由」です。






たとえ何らかの求人に応募して

採用されなかったとしても





そんな出来事に対して

また特定の条件付けをして

否定的な決めつけをしたりせず





ゆったり呼吸をして

身の回りのイキイキとした世界を感じながら

与えられた時間で

何でも好きなことをしていればいいいのです。





すばらしい自由を感じてくださいシャボン水玉





もちろん

多少の予定を組んで生活するのは

構わないのですよ。



でも予定に固執するのではなく

臨機応変に柔軟に動くとよいでしょう。



そうしているうちに

新しい発見があるかもしれません。





仕事のことも

今まで想定していなかった働き方を

思い付くかもしれません。




どのような可能性があるかは

とても言い尽くせませんが






大切なのは




いまここの体験を

アレコレ解釈しないで

ありのままに見ることです。




今の自分の状況を

「よくない」と決めつけないことです。






周りの人は あなたの状況を

哀れんだり

否定的な目で見るかもしれませんが



そのような社会の共通観念と

同調しないことです。





すると

組織の奴隷になる代わりに

自由を満喫できていることを

ありがたく感じ始めるでしょう笑




組織の奴隷というのは

もちろん冗談ですよ。

就職して働いている人がみんなそうだ

というわけではないですから。


でも そういう状態の人が多いですよね。








私自身ほとんど

定職と言える仕事に就いた経験はありません笑


何年もの間

最低限の暮らしをしていました。




その間ほとんど

自転車に乗ってブラブラしたり

公園のベンチに座ってのんびりしたり

何も考えず「いま」にいました。




住む家が無かった2年間だけではなく

家を持ってからも

定職には就いていませんでしたが

それでも生活するには十分でした。



自由な時間がたくさんあったので

公園を散歩したりスキップ

ちょっとした作業をしたり

時には短期の仕事をしたりしていましたね。




あなたは

「定職に就いたことがない」

と書いていますから

きっと期間限定のアルバイトなどは

したことがあるのでしょう。



期間限定のアルバイトであっても

否定的な解釈をしないことです。



たとえば

アルバイトで飲食店の店員さんをするとしたら

ハッピーな店員さんでいることですくまモン

これはとても重要なことですよ。


そして

お店の人やお客さんへの接し方

料理の置き方やオーダーの取り方

ひとつひとつ意識するのです。


否定的な解釈をしないで

いまここの体験に敬意を払うのですよ。








さきほど話したように

私は何年もの間 ほとんど

何もせず 何も考えず ひたすら

「いまここ」の意識でいたわけですが





もしそんな時期が無かったら

私は本を書くこともなかったし

このように話をすることもなかったでしょう。






なぜなら

特に何もせず 何も考えていなかった

そんな時期に

意識の力がどんどん育まれ

この世界に十分に現れてきて




そして ある時点で

意識の力を

言葉という形に変換して 書いたり話したり

表現できるようになったからです。








スピリチュアリティーに目覚めている人々

または目覚めかけている人々は

ある時期 自然と

外的な活動が減る可能性があります。





世間から必要とされていないように感じて

「私は何の役にも立っていない考える

と悩むこともあるでしょうが






それは

意識の力がぐんぐん増大している

とても有意義な時期かもしれないのですよ風船