2014/02/26

目覚めにまつわる迷信-2

つづきです。



2つめの迷信

覚醒が起こると 自分という感覚が無くなる



自己感覚を無くそうと多大な努力をしている人を
たくさん見てきましたが

目覚めによって自己感覚がなくなるというのは
完全な迷信ですよ。

イエスや釈迦も自己感覚は持ったままでした。
目覚めが起こっていない状態に比べるとずっと少なくても
ある程度の自己感覚は生活していくために必要なのです。


自分という感覚が完全に消える
「ニルヴィカルパ・サマディ」と呼ばれる状態に
一時的に入り込むことは出来るのですが

悟りにはサマディが必要だというもの迷信ですし

もし常にサマディの状態に入っていたら
ただのマヌケみたいになります(笑)


心地よくパワフルな体験だけれど
その状態では生活できません。

      
たとえば 
食事をしようにも自分の口が認識できなくて
食べ物をのせたスプーンを
どこに運べばいいのかも分からないんです。
    

自分という感覚がないとは
そういうことですよ。

自我が消えるなどという教えを聞いて
自己感覚を消そうと努力してしまうんですね。

それは誤解なんですよ。


自己感覚は
生物として機能するために備わっているのです。

しかし私たちは幼い頃に
その自己感覚を「自分」だと思い込んで
幻想の自我を創り上げてしまうのですね。

でも生きていくためには
ごく基本的な自己感覚だけで十分なのです。

大切なのは

自分という感覚を無くすことではなく

自分という感覚はあるけれど
それは実際には自分ではないと気付いていることですよ。
 
       
      ☆

次の迷信は

「覚醒が起こると思考しなくなる

おもしろいですよね(笑)

思考はすばらしい道具です。
いろんなことが思考のおかげで出来ますね。

残念ながら多くの人は
逆に思考に使われてしまっていますが
うまく使えばとても便利なものなんですよ。

真実への目覚めが深まるにつれて
確かに

何かにつけて良い悪いとジャッジしたり
信念を持ったりすることはなくなり

マインドはとても静かになりますが
思考は起こります。

でも思考は重要な意味を持たなくなるのです。

これもやはり

もともとの性質によって

思考がかなり少なくなる人もいれば
わりと多い人もいる。

でも思考と自分を混同したり
固執したりすることは無くなるのです。

      ☆


次の迷信

「覚醒が起こると良い感情しか感じない」

覚者はいつもいい気分で
内的エクスタシーに浸って
恍惚とした笑いを浮かべている
というイメージでしょうか(笑)

そして決して怒らない。
これも迷信ですね。

イエスだって
教会で商売をしていたことに激怒して
怒鳴り込んで机を蹴とばしたでしょう。


目覚めが起こっても
どんな感情でも感じるのですよ。

個人的な感情を周囲に投影する
ということはなくなりますし

自己防衛や被害者意識といった
エゴと結びついた感情は消えても

それでも
怒り、悲しみ、嘆き
どんな感情でも起こり続けるのです。




性格もさまざまです。


目覚めが起こった人々に
このような活動を通して
今までたくさん会ってきましたが

とても静かな人もいれば 相当おしゃべりな人もいて
どんなタイプの人でもいるのです。

ある人が目覚めているかどうか
人格から判断することなどできないんですよ。


      ☆

まだまだ迷信はありますが
これでだいたい分かったでしょう。

目覚めとは何なのか知るには
まず
誤ったイメージを落とすことが大切です

   
      ☆

みなさん一人ひとりが
自分で答えを発見しなければならないんですよ。

自分で、自分の中に、自分の体験から
真実を発見するのです。

本当の自分を見ることで
周りの人々の真実も見えてきます。

自分も他の人々も
同じひとつの存在で

ひとつの存在が
さまざまな人や物として現れているのですから。
     
    

ひとつの側面や ある種の能力や
特定の体験ではなく

根底にある存在そのもののシンプルさ、
あなたの真実を発見すること

それが悟り、目覚めというものですよ。




無条件の意識、無条件の気付きは
ここにあります。

それは
条件付けされた自分を変えようとしたり
改善しようとしたり
目覚めさせようとするのをやめれば
すぐに見つかるのですよ。

無条件の意識、輝く仏性は
条件付けされた自分の中、
自分という操り人形の手の内に

既に あるのです。



    






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